- 住宅メンテナンス
- 2021.8.23
木造住宅の天敵シロアリ、予防や対策、防蟻工事(防蟻処理)ってどんな内容があるの?
目次
木造住宅の劣化原因は、1位が腐朽、2位がシロアリ被害によるものだと言われています。腐朽やシロアリの被害を受けると修復が必要になりますし、家の資産価値が下がってしまいます。また、被害が大きくなると耐震性能にも影響を与えてしまいます。
住宅の防蟻・防腐工事は、建築基準法で定められており、「構造耐力上主要な部分である柱や筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、白蟻その他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない」新築の一戸建てを建てる人にとって、大切な家屋に深刻なダメージを与えるシロアリ被害は、脅威です。木造住宅に住む限り避けては通れないことですので、安心して暮らせる家の確保のために、家を建てるときにシロアリ対策をしっかり考えることはとても大事なことです。
シロアリ対策の工事や工法には様々なものがあります。ここではその中身をご説明いたします。
シロアリ対策の前に知っておくべきシロアリの性質
木造住宅を建築するうえでシロアリ対策は必ず気にしておかなければいけない項目です。この対策の前にシロアリの性質について知っておくことも重要です。シロアリについてですが、実はシロアリはアリではなくゴキブリの仲間です。羽のあるシロアリと普通のアリを比べると主に触覚・胴体・羽に違いがあります。シロアリの生息条件としては、主に下記の4点
- ①暗いのが好き
- ②木材が好き
- ③温かいのが好き
- ④湿気が好き
木造住宅の床下は通常上記の①~③の条件が揃ってしまいシロアリ対策ができません。その為木造住宅のシロアリ対策には④の湿気対策が重要になります。
シロアリの侵入はほとんどが地中からです。その為基礎のわずかな隙間や給排水等の配管廻りの隙間は、シロアリの絶好の進入路になってしまします。シロアリ対策には生息条件を無くし、侵入経路を無くすことが重要です。
木造住宅のシロアリ対策、種類や方法など大公開!!
シロアリは木材を主に使う木造住宅にとって非常に脅威です。しかもシロアリ予防の対策工法はいくつもあり、どの薬剤を使用するか、どんな処理方法をせんたくするかで、防除や駆除の効果が変わってきます。最も効果的な方法は、シロアリの生態をしっかり把握し、薬剤の性能と効果、使用する工法のポイントを理解して、施行を行うことです。
シロアリ対策のスタンダード薬剤散布(ホウ酸)で新築戸建てをしっかり守る。
新築・中古を含め木造住宅のシロアリ対策で一般的に良く行われるのが、薬剤散布による工事です。
費用も安価で押さえることができ、5年間くらいの保証をつけることができ、また中古不動産を購入後にリフォームとして行うことができる為、木造住宅のシロアリ対策では一般的な方法です。
問題点としては、安全性を保つために、5年ごとに再施工が必要になるのですが、新築施工時には、柱やその他の木材にしっかりと施工できるため問題ないのですが、再施工時はほぼ完成している状態の為、建物の床下や基礎の部分から目視で確認できる木材部分のみの施行になる為、新築時の施行に比べどうしても、安全性が劣ってしまいます。
構造木材自体に特殊な防蟻処理をしたシロアリ対策
シロアリ対策には薬剤散布以外にも構造材そのものに特殊な処理をおこなった対策があります。それが加圧注入材という構造材です。加圧注入材は特殊な処理を施して木材の内側に防蟻薬剤を注入した構造材です。
加圧注入材の特徴は効果が長期間に及び、木材が腐食しにくくなる等のメリットがあります。
ただし、加圧注入材に使用される薬剤は主にシロアリが食べることにより効果を発揮する薬剤の為、上手く食べてくれればしっかりとした効果を発揮してくれますが、加圧注入された木材を食べずに、別の木材を浸食する恐れがある為、加圧注入の木材を使用することで、安心せず、プラスアルファの防蟻対策が必要になります。
べた基礎工法に適した、人体への影響が少ないメンテナンスフリーな防蟻・防湿シート工法
その他のシロアリ対策として、防蟻・防湿シートを使った工法があります。この工法は、べた基礎工法の際に基礎コンクリート下部に防蟻・防湿シートを前面に敷き詰める工法です。有効成分は、WHOが認定した、人や動物に最も安全で刺激が少なく、環境にやさしい、そしてシロアリに高い効果のある薬剤(ビトフェリン)です。防蟻効果だけでなく防湿効果も兼ね備え、効果が長期間持続します。このシートはシロアリに対して忌避性能・即効性・少量での効果を持つシロアリ対策・防除アイテムです。
まとめ
湿気の多い地域で木造住宅を建築する場合、シロアリ対策はとても重要な項目です。
シロアリ対策をしっかりすることで、住まいの安全性を高め、長く安心した生活を送ることができる為、これから木造住宅を計画される皆様には、しっかりとしたシロアリ対策をおすすめいたします。
CRATCHでは、防蟻・防湿シート工法(ターミダンシート)に、木部処理を施し、基礎部分の侵入経路をしっかり防ぐことを心がけています。
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